折節も 移れば変へつ 世の中の 人の心の 花染めの袖 藤原俊成女 をりふしも うつればかへつ よのなかの ひとのこころの はなぞめのそで ふぢはらのとしなりのむすめ (ふぢはらのしゅんぜいのむすめ) &nb …
2018年
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あさりせし 水のみさびに とぢられて 菱の浮き葉に 蛙鳴くなり 源俊頼 あさりせし みづのみさびに とぢられて ひしのうきはに かはづなくなり みなもとのとしより(または しゅんらい) えさを …
鶉鳴き 古しと人は 思へれど 花橘の 匂うこの屋戸 大伴家持 うづらなき ふるしとひとは おもへれど はなたちばなの にほふこのやど おほとものやかもち 鶉が鳴いて古くてすさんだところだと人は …
五月雨に 物思ひをれば 敦公 夜深く鳴きて いづち行くらむ 紀友則 さみだれに ものおもひをれば ほととぎす よふかくなきて いづちゆくらむ きのとものり 五月雨の頃に物思いをしていたら ほと …
ぬば玉の 夜霧の立ちて おほほしく 照れる月夜の 見れば悲しさ 大伴坂上郎女 ぬばたまの よぎりのたちて おほほしく てれるつくよの みればかなしさ おほとものさかのうえのいらつめ 夜を暗くす …
木のくれの 夕闇なるに 霍公鳥 いづくを家と 鳴き渡るらむ 詠み人知らず このくれの ゆふやみなるに ほととぎす いづくをいへと なきわたるらむ よみびとしらず 木の下が暗い夕闇どきになる頃 …
ほととぎす 此よ鳴き渡れ 燈火を 月夜になぞへ その影も見む 大伴家持 ほととぎす こよなきわたれ ともしびを つくよになぞへ そのかげもみむ おほとものやかもち ほととぎす ここだ ここで鳴 …
旅人は 袂すずしく なりにけり 関吹き越ゆる 須磨の浦風 伝 在原行平 たびびとは たもとすずしく なりにけり せきふきこゆる すまのうらかぜ でん ありはらのゆきひら 旅人には袂が涼しく感じ …
今更に なに生ひづらむ 竹の子の 憂き節しげき 世とは知らずや 凡河内躬恒 いまさらに なにおひづらむ たけのこの うきふししげき よとはしらずや おほしかふちのみつね 今さらながら 不憫なこ …
花散りし 庭の木の葉も 茂りあひて 天照月の影ぞまれなる 曾禰好忠 はなちりし にはのこのはも しげりあひて あまてるつきの かげぞまれなる そねのよしただ 花がすっかり散ってしまった庭の樹々 …