天の川 霧立ちわたり 彦星の 楫の音聞こゆ 夜の更けゆけば 詠み人知らず あまのがは きりたちわたり ひこぼしの かぢのおときこゆ よるのふけゆけば (または よのふけゆけば) よみびとしらず …
2018年8月
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夏はつる 扇と秋の 白露と いづれかまづは 置かむとすらむ 壬生忠岑 なつはつる あふぎと あきのしらつゆと いづれかまづは おかむとすらむ みぶのただみね 夏が終わり 扇が捨て置かれるのと …
世間を 何に譬へむ 朝開き 漕ぎ去にし船の 跡なきがごと 沙弥満誓 よのなかを なににたとへむ あさびらき こぎいにしふねの あとなきがごと しゃみまんせい または しゃみまんぜい または さ …
忘らむと 野行き山行き 我れ来れど 我が父母は 忘れせぬかも 商長首麿 わすらむと のゆきやまゆき われくれど わがちちははは わすれせぬかも あきのをさのおびとまろ 忘れてしまおうと 野を行 …
石山にて 暁 ひぐらしのなくをききて 葉を茂み 外山の影や まがふらむ 明くるも知らぬ ひぐらしの声 藤原実方 いしやまにて あかつき ひぐらしのなくをききて はを …
縒られつる 野も狭の草の かげろひて 涼しく曇る 夕立の空 西行 よられつる のもせのくさの かげろひて すずしくくもる ゆふだちのそら さいぎゃう 縒れるように もつれてからまりあった 野原 …