カテゴリー「 和歌 」の記事

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かき霧らし 雨の降る夜を 霍公鳥 鳴きて行くなり あはれその鳥 高橋虫麻呂   かききらし あめのふるよを ほととぎす なきてゆくなり あはれそのとり たかはしのむしまろ   空を搔き曇らせて雨が降る …
夏まけて 咲きたるはねず 久方の 雨うち降らば 移ろひなむか 大伴家持   なつまけて さきたるはねず ひさかたの あめうちふらば うつろひなむか おほとものやかもち   夏になってようやく咲いた は …
折節も 移れば変へつ 世の中の 人の心の 花染めの袖 藤原俊成女   をりふしも うつればかへつ よのなかの ひとのこころの はなぞめのそで ふぢはらのとしなりのむすめ (ふぢはらのしゅんぜいのむすめ) &nb …
あさりせし 水のみさびに とぢられて 菱の浮き葉に 蛙鳴くなり 源俊頼   あさりせし みづのみさびに とぢられて ひしのうきはに かはづなくなり みなもとのとしより(または しゅんらい)   えさを …
鶉鳴き 古しと人は 思へれど 花橘の 匂うこの屋戸 大伴家持   うづらなき ふるしとひとは おもへれど はなたちばなの にほふこのやど おほとものやかもち   鶉が鳴いて古くてすさんだところだと人は …
五月雨に 物思ひをれば 敦公 夜深く鳴きて いづち行くらむ 紀友則   さみだれに ものおもひをれば ほととぎす よふかくなきて いづちゆくらむ きのとものり   五月雨の頃に物思いをしていたら ほと …
ぬば玉の 夜霧の立ちて おほほしく 照れる月夜の 見れば悲しさ 大伴坂上郎女   ぬばたまの よぎりのたちて おほほしく てれるつくよの みればかなしさ おほとものさかのうえのいらつめ   夜を暗くす …
木のくれの 夕闇なるに 霍公鳥 いづくを家と 鳴き渡るらむ 詠み人知らず   このくれの ゆふやみなるに ほととぎす いづくをいへと なきわたるらむ よみびとしらず   木の下が暗い夕闇どきになる頃  …
ほととぎす 此よ鳴き渡れ 燈火を 月夜になぞへ その影も見む 大伴家持   ほととぎす こよなきわたれ ともしびを つくよになぞへ そのかげもみむ おほとものやかもち   ほととぎす ここだ ここで鳴 …
旅人は 袂すずしく なりにけり 関吹き越ゆる 須磨の浦風 伝 在原行平   たびびとは たもとすずしく なりにけり せきふきこゆる すまのうらかぜ でん ありはらのゆきひら   旅人には袂が涼しく感じ …
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