曇りなき
青海の原を
飛ぶ鳥の
かげさへしるく
てれる夏かな
曾禰好忠
くもりなき
あをみのはらを
とぶとりの
かげさへしるく
てれるなつかな
そねのよしただ
曇りのない青い海原の上を飛んで行く鳥
その姿形さえも はっきりと照らし出されている
日が照り輝く夏だ
暑い 熱い・・・
暑いですねえ。
良くない頭がさらにボーっとしてきます。
汗をかいて身体の水分調節が疲れたのか、何やらむくんでいるような・・・
嫌ですねえ。
ああ・・・。
身体が重い・・・
ただでさえ重いというのに。
あああ・・・。
乏しいやる気がさらにまた乏しくなる・・・
ああああ・・・。
暑いのと寒いのとどっちがいいだろう・・・
どっちも嫌だよお・・・
うーん・・・
涼しくなあれ、涼しくなあれ・・・
ところで、昨日は海の日でしたね。
そんなわけで、真っ青な海の上を飛んで行く鳥と、
太陽が照りつける様子が詠まれている
いかにも夏らしい上の歌です。
何の鳥かはわかりませんが、青い青い海の上を飛ぶ鳥・・・
夏ですね・・・。
海の鳥といったらカモメを思い浮かべます。
でも昔の人の感覚だと千鳥とかもあり得るかな・・・
などと思ったら「千鳥」は俳句では冬の季語だそうで、
和歌でも夏には詠まれない感じがします。
まあ、鳥だったら何でもいいから思い浮かべてみる、
ということで・・・
青い空、白い雲、そして青い海、
海の上を飛ぶ鳥・・・
何だか絵葉書みたい・・・
古い時代の人が見た夏の風景、どんな感じだったのでしょうか。
はっきりしているのは水着の人の姿はない、ということですね。
日光浴の習慣もなさそうです。
泳ぐことなんかあったのかなあ・・・
諺のように「色の白いは七難隠す」などと信じていて、
太陽光はあんまり浴びないようにしていたでしょうか・・・。
それにしても、曾丹こと曾禰好忠さんはどこでこの光景を眺めたのでしょう。
都から近そうということで、明石の海・・・とか?
まさか屛風などの絵に描かれた風景を詠んだというありがちな(?)パターン?
その割には目の前に光景が浮かんで来るような歌ですね。
いやいや、和歌が上手な人は眺めたことなどなくても、良い歌が詠めた・・・
のかもしれません。
そのあたりが歌詠みの才がある人とない人との違いなのかもしれませんね。
曾禰好忠氏は夏の歌も多く残しているようです。
夏が好きだったのか・・・
性格的にはけっこう気難しかったようですが、
だからこそ情熱の歌人といった趣で、夏を好んでいたりして。
勝手な想像です。
曾禰好忠さん、この時代としては形式にとらわれない斬新な印象を与える
和歌を詠んでいるそうです。
偏屈で新しもの(?)好き・・・
何だか面白い人ですね。
古い古い時代に自分が理想とする和歌を世に送り出して、
その歌風は高く評価され継承されました。